家族ケア

どこかの看護サイトに「家族ケア」について書いてあった。

⑴家族に丁寧な挨拶をする

⑵患者さんの状態を伝える

アドバイスは二つ。え、終わり?と思った。タイトルに大きく「家族看護とは何か、実践アプローチを交えて」何て、いかにも今すぐ使えそうなスキルを教えてくれるような表示をしといてそれだけ?

「おはようございます、今日はお熱も下がっていて、血圧も安定しています」具体的に例文にしてみると以上。確かに誰でも今すぐ伝えられる。なんなら看護師でなくても伝えられる。看護師は忙しいからそれぐらいでいいのだろうか。私が家族として声をかけてもらい嬉しかった事は業務的な話ではなかった。

「お母さん、寝られていますか。お兄ちゃんは体調どうですか」

家族の体調を気遣う声。

「大分涼しくなってきましたね。衣替えはしましたか」

「台風が来てますね。今日、傘持ってきましたか」

季節や天気の話。なんて事ない当たり障りのない普通の会話。

子供は入院しているが、私達家族は生活をしている。その生活は子供が病気になろうと、ならないとも続いていかなければならない毎日の日常だ。

人によっては病気を患っている人がいるのに何を呑気に天気の話をしているのか、と思う人がいるかもしれない。でも、病院に来る前から家族は病院に入院している人の事を思い、病気のことについて考えている。正直、病院の中の事はお腹いっぱいなのだ。不意に、病院以外の事を話すと気が紛れる。そして、狭まっていた視野がすこし拡がり気持ちが楽になる。私はそうだった。雑談が鬱々とした病院に通う毎日に少し彩りを与えてくれた。

家族ケアを行いたいけれど、何から始めていいのか分からない看護師には

⑴家族に挨拶をする

⑵患者さんの状態を説明する

⑶雑談をする(雑談が苦手なら体調を気遣う声をかける)

⑶を追加して欲しい。

それを続けていくと必ず患者の家族は看護師の名前を覚えてくれる。そこから本当の「家族ケア」が始まる。

雑談ができもしないのに、家族のケアにたどり着けるはずがないと思った。

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